Column 002-1追記:栄養機能食品:葉酸サプリの誤解

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葉酸サプリの誤解

葉酸に限らず、サプリメントを販売する場合、

「天然由来」をウリにすることがよくあります。

この天然由来という言葉が何か、とか細かい話は別記事でするとしまして、

とりあえず、葉酸に関しては、厚生労働省の佐藤(三戸)夏子氏の記事によれば、

日本でも2000年に厚生労働省から神経管閉鎖障害のリスク低減のために妊娠の可能性がある女性は通常の食事からの葉酸摂取に加えて、いわゆる栄養補助食品から1日400μgの葉酸を摂取するよう通知が出されました。(中略)

諸外国や日本において、食事からの葉酸だけでなくサプリメントなどの栄養補助食品からも摂取するよう勧告された(中略)

葉酸は野菜や柑橘類・レバーなどに多く含まれており、小腸でモノグルタミン酸として吸収されます。しかしながらこれら食品中の葉酸の大部分はポリグルタミン酸型として存在し、モノグルタミン酸として消化吸収されるまでの代謝過程で様々な影響を受けるため、生体利用率は50%以下と推定されています。また水溶性ビタミンであるため調理損失も受けやすくなっています。

これに対していわゆるサプリメントなどの栄養補助食品や葉酸添加食品に使用される葉酸(folic acid:プテロイルモノグルタミン酸)は通常の食品中の葉酸とは構造が異なっており、安定性及び生体利用率が高いことがわかっています。葉酸と神経管閉鎖障害のリスク低減との関連を示した諸外国の大規模な疫学研究の結果は、この葉酸(folic acid)のサプリメントによるものがほとんどです。

結局のところ、食品から葉酸を摂取することは大切ですが、摂取効率だけでみれば、サプリメントとして、プテロイルモノグルタミン酸の形ではじめから配合されたものを摂取した方が、体内で効率的に吸収できるという話です。

妊婦さんにとっては、胎児の健康が大事なので、いくら妊婦が「食品から栄養を摂取したい派」だったとしても、そうもいってられないのではないでしょうか。

ということで、本HPの見解としては、

「食品からの葉酸摂取で事足りるのであれば、それに伴って他の栄養素も補えるという意味で、望ましいことではあるが、そのために食生活が極度に乱れる(サラダばかり食べるなど)のであれば、その影響も無視できない。

むしろ、プテロイルモノグルタミン酸の形で葉酸をサプリメントなどから摂取する方が、摂取効率も良いので、推奨される」

といえます。

ただ、諸外国のデータが、サプリ葉酸を使っているから、食品葉酸はあまりあてにならないという意見もネット上では出回っていますが、これはこれで誤った見解です。

研究者的な観点でいけば、食品葉酸でデータをとったときに、査読者(論文のチェック人)に「吸収率が食品ごとに大きく異なる」ことを容易に指摘され、論文の受理に至らない可能性がある、という研究者都合もあるでしょう。

ということで、食品葉酸があまり役に立たないということではなく、データ的にぶれるから、研究論文にはあまり使っていないと考えたほうが自然です。

 

さて、例えば、ビタミンCはサプリメントで大量に摂取しても、あまり役に立たないという論調もあるようですが、これは、結果からいえば、割と正しいです。

ただし、「サプリメントに栄養素を入れるというのが、そもそも間違っていて、やはり食品から摂取すべきだ」という論調は、明らかに合理的ではなくて、

その実態を分析してみれば、

「一度に大量に摂取するという無茶」

「他の何らかのビタミンC吸収に役立つ栄養素をともに摂取していない」

「嚥下でいうところの準備期において、「脳」が食物と意識した方が消化酵素としての唾液が出る、消化活動が活発になる、などの影響が出て、吸収効率が微妙に変動する」

などの理由から、サプリメントでうたっているほどの効果が得られないというのが事実でしょう。

ですので、サプリメントに含まれる栄養素は、

1:何らかの理由で思ったほど効かないこともある

2:吸収効率でみると、むしろ食品から摂取するより効率的なこともある

というように、多角的に、合理的に考えるべきでしょう。

 

ちなみに、「レモン3000個分のビタミンC」というのも、事実でしょうが、正直意味が分からない部分もあります。普通に考えて、3000個分もいりません。

センセーショナルなコピーライティングなので、面白いとは思います。

なお、ビタミンCは水溶性なので過剰に摂取しようとしても、ほとんどは排泄されるので、ある意味問題にはなりません(無茶をすれば過剰摂取になる可能性もゼロではありませんが…)。

 

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青汁生活推進隊