Column 001-2 乳酸菌は本当に効果があるのか?

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前回は、細胞壁の構成成分であるペプチドグリカンが、真正細菌では主にムレイン、古細菌(アーキア)では主にシュードムレインである話などをしました。

しかも、大部分の(全てではない)アーキアでは、主にS-layer(Surface layer)という、タンパク質、糖タンパク質から構成される単分子層(非常に非常に薄い層ですが、それなりに防御力はあります。ただ、物理的には弱いです。)が細胞壁です。N-アセチルムラミン酸やD-アミノ酸をもちません。

とはいえ、アーキアも成分としてはペプチドグリカンを一応所持しています。明らかにアーキアは、細胞壁が薄い(といっても、条件が整っていればそうそう壊れることは無い)生物といえます。

温泉などの過酷な環境に耐えられるのも、シンプルで薄いS層が熱に対して安定性が高いからです。半面、浸透圧に対しては、薄い分、とても弱いといえます(水に弱い)。

ただ、実はアーキアの細胞壁の構造は、かなり多岐にわたっており、一言では言い表せません。

真正細菌の分類:グラム陽性菌とグラム陰性菌

グラム陽性細菌は、細胞膜(リン脂質二重膜:HUNTER×HUNTERのイルミの針のようなものが逆さに2つ)、縦に長いタイコ酸やリポタイコ酸が強度を安定させた、分厚いペプチドグリカン層の2層構造になります。

実は、ペプチドグリカン層は、我々のような真核生物の細胞には存在しませんので、ペプチドグリカンさえ認識してしまえば、それは異物だと判定できます。そういった意味で、我々のからだが本来もつ免疫力や、あるいは抗生物質も、グラム陽性細菌を簡単に識別して破壊できます。

逆に言えば、それでも体内に残っているグラム陽性細菌は、おそらく、それほど病原性が高くない場合が多いということになります(ほとんどが、常に監視されているはずなので、危ない細菌は排除されるはずです。例外あり。)。

 

これに対してグラム陰性細菌は、リン脂質二重膜の細胞膜は同じですが、ペプチドグリカン層ははるかに薄く、また、非常に厄介なことに、細胞を見分ける識別コードでもあるペプチドグリカン層をはさむように、

「外膜」

が存在しており、その「異物性」をうまくカムフラージュしています。

こういうことから、一般に、グラム陰性細菌は病原性が高いことが結構あります。なお、外膜を貫くように、様々なタンパク質などが存在しますが、そのうち、

リポ多糖(Lipo-poly-saccharide)などは結構毒性が高いことが多いです。

簡潔にいえば3層構造で、Outer membrane(外膜)とInner membrane(内膜)の間をペプチドグリカン層が満たしているイメージです。厳密には、外膜に薄いS層が接していたりはします。

シンプルな3層というよりは、外膜、内膜をいくつかのタンパク質や脂質などが貫通したりして、細胞内外の物質のやり取りなど(ドアのような)を行っています。

 

グラム染色

さて、グラム染色という細菌の染め出し方法があって、

アルコールの処理過程があるのですが、そのタイミングで、

外膜が壊れ、薄いペプチドグリカン層を介して、細胞質内部の色素が

容易にもれでて、脱色されます。

グラム陽性では、外膜が無く、ペプチドグリカン層が分厚いので、

なかなか細胞質内部の色素がもれでることはありません。

この違いから、陽性、陰性などとよばれています。

真正細菌の門がたくさんあるという話

門というのは、生物分類のうち、

界 門 網 目 科 属 種 という細分化分類の2番目に大きい分類です。

真正細菌界、~~門、といった感じです。

 

アシドバクテリア、

アカウィフェクス、

アルマティモナス、

ウェルコミクロビウム、

エルシミクロビウム、

カルディセリクム、

クラミジア(有名)、

クロロビウム、

クロロフレクサス、

クリシオゲネス、

ゲンマティモナス、

サーモデスルフォバクテリア、

シネルギステス、

スピロヘータ(有名)、

ディクチオグロムス、

デイノコックス・テルムス

テネリクテス、

デフェリバクテル、

テルモトガ、

ニトロスピラ、

バクテロイデス(有名)、

フィブロバクター、

フィルミクテス(有名)、

プランクトミケス、

プロテオバクテリア(有名)、

フソバクテリウム(有名)、

放線菌(有名)

藍色細菌、

レンティスファエラ、

に分けられます。有名というのは、個人差もありますが…。

 

とにかく、非常に興味深いことに、大気圏にも、海底にも存在しています。

病原性のある真正細菌の除去を考えるときしばしば問題となることですが、

乾燥に対して、基本的には弱いのですが、

「芽胞」

という形態をとるものは、乾燥に強く、かつ、空気や水に乗って運ばれうるので、

「無(真正)細菌状態」を作り出すのは、なかなかに至難の業となります。

 

また、共生という特徴もあります。

 

とはいえ、まさに、ヒトの体内のどこにでもいる、というわけでもなく、例えば、

血液中には、ほぼ存在せず、無菌状態となっています。

これは、血液中の高度な免疫状態によるものといえます。

逆に、極度に免疫力が低下して、血液中に細菌がはびこるようになれば、

「敗血症」ということで死の危険があります。

 

普通に土にも川にも海にもいます。

 

真正細菌の細胞の構造

鞭毛(べん毛)(一部の細胞のみが有し、細胞が移動するときに使う)、

線毛、

莢膜(細胞壁ではないが、免疫からの防御の壁として細菌が細胞壁のさらに外側に、身にまとっている防御壁のようなもの)、

細胞壁(グラム陽性細菌では、分厚いペプチドグリカン層、グラム陰性細菌では、外膜と薄いペプチドグリカン層)、ペリプラズム(特にグラム陰性細菌で、ペプチドグリカン層ともいえる層ですが、ペプチドグリカンが無い部分も多いので、一般にペリプラズムと呼ばれます)、

そして、細胞膜(内膜とよんでも良いでしょう)、その内側には様々な細胞質、

といった構造になっています。

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